食品の保管および食事の用意

食品の保管および食事の用意

 
保育者の業務には、間食または食事として食品や飲み物を準備し、子どもに与えることが含まれます。保育者が食事を準備し、調理し、配膳する中で、保育する子どもは常識的な食習慣を学習していきます。また、さまざまな食品を試してみるよう促す機会にもなります。

保育者が食品の調理、保管および取り扱いにおいて注意を怠れば、さまざまな食品媒介疾患が子どもに伝染する恐れがでてきます。子どもに与える食品の安全性を確保するには、以下のような単純明快なアドバイスに常に従わなければなりません。

適切な実践のキーポイント
食品の安全な保管

  • 残った食品には覆いをする。
  • 冷蔵庫の温度は5°Cを超えないこと。また冷凍庫の温度は-18°Cに設定する。
  • 冷蔵庫内は空気の循環を保ち、冷蔵庫にはものを詰め込みすぎない。
  • 解凍した食品を再冷凍しない。
  • 冷凍した食品は必ず完全に解凍してから使用する。
  • 生肉や生魚を保管する際は、有害な微生物を含む汁が下に保管されている食品に浸み出したり漏れ出したりする場合があるので、他の食品と接触させなようしっかりと包み、できれば密閉型の容器に入れて、冷蔵庫の最下部に入れます。
  • 缶詰やパック入りの食品は、高温多湿を避け、涼しく乾燥した場所に保管します(調理器具の上には置かない)。缶詰の食品は、購入後1年以内またはラベルに表示された消費期限までに消費しなければなりません。
  • 食品に表示された「賞味期限」を注意深く確認し、期限切れの食品を口にすることのないようにします。後悔するよりも、安全である方が望ましいからです。
  • 一度開封した缶詰の食品やジュースは、空気が内容物の品質に影響を与える場合があるので、缶に入れたままにしない。密閉容器に中身を移し、冷蔵庫に入れて保管するとよいでしょう。
  • 果物、野菜、サラダ用野菜の保管に気を配ります。サラダ用野菜は冷蔵庫で保管する人が多いですが、果物や野菜はキッチンに置いたまま、物や人と接触できる状態になっていませんか。これは健康上危険なので、果物や野菜の皮をむかずに食べる場合は、必ず洗ってから口にするようにします。

食事の準備

  • 食品の二次汚染を起こさないよう注意すること。例えば、同じまな板を使って生の肉を切り、野菜を刻み、続いてパンを切ることがないようにします。肉から出る汁によって、他の食品が汚染されることが想定されます。同様に、完全に洗浄済みでない限りは、同じナイフや皿、その他の食器を別の食品に使用しないこと。
  • キッチンの調理台上で食品を解凍しないこと。漏れ防止型容器を使用し、食品を中まで完全に解凍すること。
  • プラスチック製のまな板は、木製のまな板よりも清潔に保ちやすい。
  • 食品の解凍、温め、加熱調理を行う際は、ラベルに表示されたメーカーの説明書に従います。食品を適切に解凍する必要があるのと同様、加熱も完全に行いましょう。加熱により食品の温度が71°Cを超えないと有害な微生物は死滅しません(沸点は100°C)。

 

NCMAの提言
食品基準庁(Food Standards Agency)は、「安全な食品はより適切なチャイルドマインダー業につながる(Safer food, better business for childminders)」と題した一連の資料を作成しました。「ホットリンク」セクション(viiiページ参照)からこのウェブサイトにアクセスし、資料のコピーをダウンロードできます。

 

適切な実践のキーポイント
食事中の安全

  • 食品を調理したり口にしたりする前には、保育者も子どもも必ず手を洗うこと。
  • 食事の準備中や飲食中も常に子どもを監督していなければならない。
  • ナイフとフォークを使用する場合、安全な取り扱いや使い方を子どもに教えるようにする。子どもがナイフやフォークを振り回さないようにする。
  • 飲食中には子どもを着席させること。そうすれば、のどを詰まらせたり、つまずいて転んだりする危険性を抑えることができる。

 

ケーススタディー:トムのお弁当
ジェニーは5歳のトムと3歳のアーメド、それに8ヵ月の乳児の保育にあたっています。ジェニーはトムが学校に持参するお弁当を用意することになっています。
その日トムは、チーズサンドイッチと皮をむいて小さく切ったオレンジ、それに紙パック飲料がいいということで、ジェニーは木製のパン用まな板を取り出し、パンにバターを塗りました。そして同じまな板を使ってチーズを切り、完成したサンドイッチも同じまな板でカットしました。
そしてサンドイッチと紙パック飲料をトムの弁当箱に入れました。ジェニーはまな板を布で拭き、オレンジを切り、ラップフィルムで包んでサンドイッチの横に入れました。

  • ジェニーは適切な処理をいくつ怠りましたか?
  • ジェニーの行動の中で何が不適切だったか、またどうするべきだったかが判断できますか?

 

確認
基本的食品衛生管理認定(Basic Food Hygiene Certificate)を取得するのがよいです。この認定は、取得者の知識が常に最新のものであるよう、3年ごとの更新が必須となっています。在住の地方自治体に、自分の地域で受講可能な講習を確認してください。

日本では食品衛生責任者の配置を義務付けている自治体も多くあります。食品衛生責任者として実務にあたる者は3年に1回、食品衛生責任者実務講習会の受講を義務付けられている自治体もあります。詳細は所属する自治体の窓口やホームページ等で確認することができます。

 

食事中の一般的な安全

間食の時間や食事の時間は、特に子どもが食事の準備に参加する場合、子どもにとって非常によい学習の機会となります。子どもが適切かつ安全な実践を学習できるよう、保育者は良き手本となる必要があります。

 

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