規制上の要件

規制上の要件

 
イングランドの就学前教育基礎段階(Early Years Foundation Stage)の福祉の要件、ウェールズのチャイルドマインダーおよびデイケア規制(Childminding and Day Care regulations)、または居住するカントリーの同等の要件および基準には、すべての就学前保育提供者が従う必要があります。これらは法的要件であり、遵守しなければ違法となります。
※日本では児童福祉法【平成十八年法律第七十七号:就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律】などがこれにあたります。

安全確保と子どもの福祉は一般的な要件となります。この要件に関する具体的な詳細は、教育省(DfE)(旧DCSF)が刊行した就学前教育基礎段階の法定枠組み(Statutory Framework for the Early Years Foundation Stage)(2008年)で参照でき、ホットリンクのセクションからウェブサイトにアクセスしてダウンロードすることもできます。
※日本では児童福祉法のほか、各自治体ごとに「安全確保と子どもの福祉」についての指針が示されています。

保育者は子どもの安全確保のための明文化された方針を持つことが必要となります。他のすべての方針および手順と同様に、保護者と定期的に確認し、共有する必要があります。
また犯罪記録局(CRB)の高度情報開示も必要となります。
※日本では認可外保育施設においても、所属する自治体への届け出が義務付けられており、自治体ごとに決められた書式での提出が必要な場合もあります。
※日本では、保育士については「禁錮以上の刑を受けた保育士は都道府県が登録を取り消し、執行から2年経過するまでは再び登録できない」と児童福祉法で定められています。

子どもの虐待が疑われる場合の対応については、非常に明確な手順があります。地方児童安全保護理事会(LSCB)は、各地方自治体内で機能する複数機関の団体です。地方児童安全保護理事会は、安全確保の手順の作成を担っています。保育者が懸念を表明した後、地方児童安全保護理事会のチームが、関係する他の専門家および子どもの保護者と連絡を取ります。
※日本ではすべての保育施設に対して、虐待が発見もしくはその疑いがあった場合の窓口として、各自治体ごとに相談窓口や通報フォームを設けています。また該当地域の児童相談所でも随時報告の窓口を設けています。

NCMAの提言
地方児童安全保護理事会のトレーニングは必ず役に立つので、可能な限り参加すべきです。

 
最寄りの代表する地方児童安全保護理事会または社会福祉サービスに連絡すると、必ず調査が行われる。これには保育者、子ども本人、およびその家族との話し合いなどが含まれるます。次にケース検討会が開催され、子どもの最善の利益を考えて、次に何をするかを決定します。ケース検討会の後、行動計画に合意します。

ケース検討会はその子どもについてできるだけ多くの情報を収集することを目的としています。保護者はしばしばケース検討会に呼ばれ、希望すれば弁護士を同伴することもできます。検討会にはソーシャルワーカー、医療専門家(その子どもの一般医など)、場合によっては子どもの教師や保育者も参加します。これは結果的に、その子どもの世話をする複数機関のアプローチとなることがあり、しばしば「子どもを取り巻くチーム(TAC)」と呼ばれています。

ケース検討会への出席を求められた場合は、伝える情報がどれも正確で、事実に基づき、証拠で裏付けられるものでなければなりません。これらのすべての情報は完全に秘密で、違反すると保育者が非常に深刻な事態に陥ります。この状況では保育者の見解が極めて重要になる場合があるため、事実に基づくものであることが重要となります。

適切な実践のキーポイント
告白

  • 告白があった場合、すなわち懸念を生じさせる何かを子どもが告白してきた場合、または前述の兆候や症状、行動面での変化をいくつか目にした場合は、書面で記録を残し、機密を守って保管する必要があります。
  • 子どもから手がかりを得ます。質問するのではなく、子ども自身のタイミングと方法で話すようにさせます。
  • 最初は懸念を秘密にしておく必要があります。懸念について誰にも話さないようにします。(特に、話せば子どもが危険にさらされると感じる場合、安全確保の必要があると疑われる子どもの保護者には話さないこと。)
  • 登録チャイルドマインダーは、次の段階として地域の地方児童安全保護理事会に連絡します。この電話番号は手元に置いておくとよいでしょう。また地方児童安全保護理事会ではなく社会福祉サービスに連絡してもよいでしょう。
  • 状況が悲惨で対処が難しいと思われる場合は、保育者自身への支援を求めます。ただし守秘義務は守ること。

 

NCMAの提言
懸念があれば、事件、事故および、おくすり手帳に書き留めておきましょう。

 

評価への課題

評価基準6.1/6.3

安全確保の概念と保育者全員に適用する保育義務を説明する。
在宅保育に影響を与える、子どもの安全確保のための規制要件を概説する。
【保育・教育顕彰評議会タスク8】

これらの条件は情報文書に含まれるので、これまでの「評価へのリンク」を再読する。

何かを説明する場合は、主要なポイントを明確にし、平易な言葉を使い、行動の理由を述べる必要がある。

 

重要用語
告白 - 子どもが大人または他の子どもに、自分の身に何が起きているかを語ること。これには、虐待やネグレクトの証拠が含まれる場合もある。

 

ケーススタディー:ケリーの懸念
ケリーは非常に専門的な登録チャイルドマインダーで、母親は里親をしているため、虐待を受け保護を必要とする子どもとの豊富な生活経験があります。ケリーは保育している子どもの1人が性的虐待を受けていることを疑い、非常に悩みました。そこで、同じく登録チャイルドマインダーであるケリーの母親と、大学の指導教員にアドバイス、支援、および再確認を求め、両者ともその懸念を報告するよう彼女にアドバイスしました。ケリーはアドバイスと支援を求める際、守秘義務の問題に違反しないよう、細心の注意を払いました。ケリーは、これは今までで最も難しい電話だったと後日話しています。

  • こうした状況で、あなたならどのような気持ちになると思いますか。
  • 虐待が疑われる場合の連絡先はわかりますか。(この質問の答えが「ノー」なら、調べておきましょう。)

子どもと同居する、または保育者の施設で子どもの保育または世話をしている人物が深刻な危害または虐待を加えている疑いがある場合は、その虐待が行われた場所にかかわらず、英国教育水準局(Ofsted)(またはカントリーの監督機関)に知らせなければならなりません。これを怠った場合は法に反することになります。地方自治体の職員に知らせる必要がある場合があるので、必ず地方児童安全保護理事会の手順に従うこと。

 

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